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日めくり汀女俳句Ⅱ №8 [ことだま五七五]

一月二十一日~一月二十三日

           俳句  中村汀女・文  中村一枝
一月二十一日
たらちねのもとの冬木のかく太り
            『春雪』 冬木=冬
 
 一カ月ほど前、近くの家が取り壊され売り地となった。
 三十年前には一斉に若夫婦が家を建てた通りだったがほとんど老人世帯となり、何軒かは独り住まいとなった。世帯の様変わりである。
 うすいピンクの花が可憐だったばら、どこからか香ってきた金木犀、藤の花もあった。それらは根こそぎ放り出され、あっという間に荒れ地である。どうしてああも無残に木を引っこ抜いてしまうのか。木枯らしのなか、一木一草もなくなった土地はまだ売れない。

一月二十二日
降る雪にビルいつしかに灯を連らね
             『汀女句集』 雪=冬

 初場所の千秋楽というといつでも浮かんでくる光景がある。
 四十五年前、昭和二十九年の初場所のこと。大関吉葉山が何度もの悲運の後ようやく優勝を果たし、当時蔵前にあった国技館は沸きに沸いた。その日がまた東京では珍しい大雪で、館内の興奮を後に外に出ると靴がずぶずぶと雪の中にのめりこんだ。
 新橋駅の日本食堂で猪(いのしし)鍋を食べた。美男で鳴らした吉葉山の雄姿が瞼(まぶた)に浮かんでくる。得も言われぬ興奮と感慨の中で箸(はし)を運んでいた。白い雪片がみるみる窓の外に積もっていった。

一月二十三日
夕焼や凍ても愁ひもふと忘れ
            『芽木威あり』 凍=冬

 東京でも年に何回かみごとな夕焼をみることがある。茜色が少しずつ段になり、紫色や薄墨色と二屑にも三層にもなっていく。この色感はとても言葉では伝えきれない。
 山で見る夕焼は山の表情と重なってこれ又一瞬、一瞬変化する。それもあっという間にそのくまどりを変えていくのでカメラを構えてシャッターを押していても、目前の景に目をうばわれ、シャッターを押す手が止まってしまうことがよくある。山の端に余韻をひくような雲の流れが一層夕焼をロマンチックにみせる。その時、人は誰でも自分が詩人になった気がするのだ。

『日めくり汀女俳句』 邑書林


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草木塔~種田山頭火 №15 [ことだま五七五]

其中一人 4

                  俳人  種田山頭火


  ぬくい日の、まだ食べるものはある


  月かげのまんなかをもどる


  雪へ雪ふるしづけさにをる


  雪ふる一人一人ゆく


  落葉あたたかうして藪柑子


  茶の木にかこまれそこはかとないくらし


『草木塔』青空文庫


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読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №38 [ことだま五七五]

              読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆4月4日と11日放送分

         川柳家・コピーライター  水野タケシ

川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、2018年4月4日放送分の内容です。

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     今日でお別れ、スミカちゃん
 
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)がキャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
放送の音源は…… https://youtu.be/Je9AY-BZEDI 

【告知】
3月31日に行われた「おださがさくら祭り川柳コンテスト」の報告。
今年は「プレバト川柳対決」も行いました!!
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エフエムさがみの人気者、西健志さんと古屋かおりさんが参加

【今週の一句】
今週は145句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・桜さき沢山の祭り相模原(白ポロ) (添削例)桜さき祭りたくさん相模原
・相撲界無免許暴力春遠し(初投稿=横手敏夫)
・しっぽ切り頭はそこに居るのにね(ラジゴ)
・春嵐部分カツラに羽が生え(わんわん)
・桜よりパンダ見たくて行く上野(名人・グランパ)
・自転車に春風のせて孫が来る(名人・アキちゃん)
・咲き誇る桜も明日は花筏(マルコ)
・あきたいぬあきたけんではなかったか(平谷妙子)
・苦虫とうすら笑いの財務相(東海島田宿)
・御社から弊社に変わる入社式(小把瑠都)
・大変だ桜吹雪の後しまつ(キジバト交通)
・今週は師匠選よりプレゼント(でんでん虫)
・麻生さんやっぱり寝てた方がいい(六文銭)
☆タケシのヒント!
「『やっぱり』に思いがこもっています。国民もそうですが、ひょっとして一番こう思っているのは安倍さんかもしれませんね。」
・政治には向いていないか日本人(龍龍龍)
・我が家では通用しない訴追の恐れ(司会者=あさひろ) 
              (添削例)ウチじゃ通らぬ訴追のおそれ
☆あさひろさんの「ボツのツボ」
「ラジオ万能川柳。今週の一句!秀逸は六文銭さんの『麻生さんやっぱり寝てた方がいい』でした。六文銭さん、秀逸三回獲得で見事『名人』位昇格です!!おめでとうございます!なお、今週のプレゼント“麦そよぐ句集”当選者は、やんちゃんさんです。住所をお知らせ下さい。」
・老いぼれのかりそめの恋桜散る(海辺のスーさん)
・乗り越えて苦境の時は川柳で(ポテコ)
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・新聞のレベルを言える立場かな(名人・秦野てっちゃん)
・華やいでせきたてられて花終わる(重田愛子)
・ふるさとへ会津よ顔でバスに乗る(名人・けんけん)
・トランプ氏には逆らわぬ安倍総理(名人・光ターン)
・子が巣立ちサクラ憎んだ遠い春(名人・酔とぉよ)
・つじつまをあわせて嘘は大嘘に(名人・入り江わに)
・親の名もキラ名交じる新一年(爽抜天)
・北のドン何で平和に目覚めたの(鵜野森マコピイ)
・桜(はな)散るなおださが祭り済むまでは(のりりん)
・早すぎてゴメンと言ってそな桜(はる)
・あら残念おださがまつり選ばれず(かたつむり)
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・悔やみます今週末の花見会(フーマー)
・おぼろ月艶やかな人通りすぐ(ただのおやじ)
・開いた口閉じる間もなく陸自もか(北の夢)
・新人の女子アナタレントで固め(クッピー)
・今年の名昭恵がグンと減る予感(初投稿=浮世っ子)
・雨かしら俺の頭に妻は聞く(キャサリン)
・新年度投句楽しみ笑いたい(紗月めい)
・関税も壁で固める得意技(初投稿=こもれび原人)

今週の一句・麻生さんやっぱり寝てた方がいい(六文銭)
     六文銭さん、新名人です!おめでとうございます!パチパチパチパチ!!
2席・雨かしら俺の頭に妻は聞く(キャサリン)
3席・自転車に春風のせて孫が来る(アキちゃん)

【お知らせ】
2016年年間準大賞句「ヒト以外喧嘩はみんな素手でやる」「吊り橋でふざけることもない独り」などの名作で知られる、麦そよぐさんが、仲畑流万能川柳文庫⑲入選1000句記念「麦そよぐ六〇〇選」を刊行しました!!
今週ご投稿の方から抽選で1名に、麦そよぐさんのサインが入った貴重な句集をプレゼントします!!
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麦そよぐさんは1944年山梨県鰍沢(かじかざわ)市生まれ、現在は川越市在住。
2006年万能川柳デビューで、最速で入選1000句を達成した、万能川柳最大のヒットメーカーです!!
とにかく分厚い傑作句集です!!ぜひご高覧ください!!
1冊900円、お問い合わせは、万柳クラブ事務局03-3212-2349、までどうぞ!!

【放送後記】
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麦そよぐさんの貴重なサイン入り句集、スミカちゃんが抽選でお一人(やんちゃんさん)選んでくださいました!!スミカちゃん、ありがとう!!また、いつかどこかでバッタリ会いましょう!!
                                タケシ拝
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◆2018年4月11日放送分の内容です。

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  スミカちゃんロスのスタジオ
   
【質問】
春はスタートの季節です。
これから川柳を始めようという方もいるかと思います。
そんなわけで、基礎をお尋ねします。
基本すぎるのですが、そもそも世相をひねる言葉を「川柳」と呼ぶのはなぜでしょうか?
「川に柳」と書くことや、人名かな?など……。
また、「五七五」や「七七」の形がある理由も、できれば簡単に知りたいっです。(あややさん)

【今週の一句】
今週は143句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・外交で蚊帳の外の日本国(白ポロ) (添削例)外交でこの国だけが蚊帳の外
・伝統か人命かってバカですか?(名人・りっちーZ)
・ウソの山掘れば掘るほど新文書(マルコ)
・けがれ持つ政治家だって土俵上(東海島田宿)
☆タケシのヒント!
「大共感の一句!政治家に絡めたところが皮肉が効いてて良いですねえ。女性なんかより政治家を禁制にしてください。お願いします、発覚(はっかく)発覚理事長!!」
・神様に愛されてるね大谷くん(はる)
・ランドセル防犯グッズだらけなり(名人・荻笑)
・きっとある無いと言われた加計文書(名人・秦野てっちゃん)
☆あさひろさんの「ボツのツボ」
「全143句。今週のボツのツボ。秦野てっちゃん“古希の壁越えたら死ぬの惜しくなり”。芸術家の横尾忠則さんは「80を超えたら脳の支配から離れ、体自身が行動を始めてくる。余計な意味づけを削いで軽くなることこそが成熟」と言っています。まだまだと足掻いているうちは若いのかもね~!」
・懲役の24年って終身刑?(小把瑠都)
・宿帳に戸惑う二人目で合図(海辺のスーさん)
・角界の常識今や非常識(名人・アキちゃん)
・君が漕ぐ海はでかいぞランドセル(でんでん虫)
・桜散る相合い傘に春の雨(やんちゃん)
・葉桜もオツなものだと酒を飲む(キジバト交通)
・妻と夜かくれんぼして変な気に(昔のジョー)
・あさイチの司会いまイチいつ慣れる(龍龍龍)
・土俵上マツコ姉さんダメですよ(鵜野森マコピイ)
・楽しみがも一つ増えたショータイム(大名人・雷作)
・どちら様も問題ありの三協会(名人・春爺)
・聞き上手リハビリ楽し療法師(模名理座)
・ふるさとの今日のお天気見てしまう(重田愛子)
・見て!見て!と花たち笑顔で競い合い(のりりん)
・扇風機出した途端に花冷えし(名人・ユリコ)
・安倍はいや次の候補はもっといや(名人・六文銭)
・菜園に虫がわき出て春本番(名人・光ターン)
・今日孫の転校初日天気良し(名人・酔とぉよ)
・重力に勝てぬ体に疲労感(ポテコ)
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・無いものが出てき抜け穴指南され(司会者=あさひろ)
・杉去りて桧に向かいへっくしよ〜ん(おゆきちゃん)
・大谷のお陰で朝は気分いい(クッピー)
・しきたりを変えぬしきたり変えなくちゃ(北の夢)
・隣人もカミングアウト二刀流(フーマー)
・若者の真似して「りょ」とか返信し(不美子)
・守られてひよこよ様な一年生(名人・けんけん)
・協会にしたい心臓マッサージ(外科系)
・土俵際いのち救った看護師(てんし)たち(紗月めい)
・公文書終わりないよなかくれんぼ(里山わらび)

今週の一句・けがれ持つ政治家だって土俵上(東海島田宿)
2席・土俵際いのち救った看護師(てんし)たち(紗月めい)
3席・あさイチの司会いまイチいつ慣れる(龍龍龍)

【お知らせ】
昨年4月から毎週第2土曜日16時から、竹橋にある毎日新聞の毎日文化センターで「笑って上達!仲畑流万能川柳句会」という句会をおこなっています。
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句会の模様
おかげさまで、どんどん新しいメンバーが増えております。
4月は14日(土)16時から「タケシ杯句会」を行います。
「万能川柳を趣味にしたい」「一度載ってみたい」「スランプを克服したい」……
そんなアナタ、安心して句会の輪の中にとびこんできてください。初めての方でもなじめる、アットホームな雰囲気の中、「アハハ」「ウフフ」と笑い合ううちに、しぜんと作句力が鍛えられます。
句会こそが、川柳上達の早道です!
「笑って上達!仲畑流万能川柳句会」のお問い合わせは、
毎日文化センター(03・3213・4768)まで、どうぞ!

【放送後記】
春の嵐の中、いつも通り、クロスバイクでスタジオ入りし、帰ってきました。
杉花粉が終わったと思えば、今度は桧の花粉。
こんなに長く花粉症なのは初めてです。
4月いっぱいは、こんなかんじなのでしょうか??
ヘ~~~クッション!!
                                タケシ拝
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」http://ameblo.jp/takeshi-0719/ 


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日めくり汀女俳句 №7 [ことだま五七五]

一月十九日~一月二十一日

           俳句  中村汀女・文  中村一枝

一月十九日
鳰(かいつぶり) 葭(よし)に集りぬ 湖暮るる
             『汀女句集』 鳰=冬
 汀女が若い噴、「江津湖の精」と呼ばれていたというのを読んで、よく西洋のおとぎ話に出てくる長い髪の妖精が湖の中から青白い月光に浮かび上がってくる姿を想像していた。
 実際の江津湖の精はずっと健康的で、よく陽に焼けた、四肢のしっかりした女の子。舟に乗れば、棹(さ)を自在に繰って動かすことの得意な、陽気なお転婆(てんば)で、意地っぼりで、負けず嫌い。
 そう書いていくと汀女が晩年大好きだった「赤毛のアン」のイメージと重なってくる。

一月十八日
枯蔓(つる)を 引けば離るる 冬の月
              『汀女句集』 枯蔓=冬
 子供を持つ若い母親の問で、公園デビューというのが話題になっている。公園でなくとも人の集まる所に初めて乗り込むのは勇気がいる。
 汀女が初めて丸の内の「玉藻」の句会に出席したのも一種の公園デビューだったろう。虚子の娘星野立子のモダンなお洒落にも気後れしたとある。昼時になって立子は「お昼を一緒にしましょう、あなたは何を」
 汀女は「おすしを頂きます」
 その率直さに立子はじめ周囲の人々は庄倒されたという。さわやかである。

一月二十一日
たらちねの もとの冬木の かく太り
               『春雪』 冬木=冬
 一カ月ほど前、近くの家が取り壊され売り地となった。
 三十年前には一斉に若夫婦が家を建てた通りだったがほとんど老人世帯となり、何軒かは独り住まいとなった。世帯の様変わりである。
 うすいピンクの花が可憐だったばら、どこからか香ってきた金木犀、藤の花もあった。それらは根こそぎ放り出され、あっという間に荒れ地である。どうしてああも無残に木を引っこ抜いてしまうのか。木枯らしのなか、一木一草もなくなった土地はまだ売れない。

『日めくり汀女俳句』 邑書林


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猿若句会秀句選 №83 [ことだま五七五]

猿若句会特選句集  83 (2018年3月17日)

                                         猿若句会会亭  中村 信

  襟足の白さ際立つ春日傘   児玉竹子
  
  黄水仙咲かせ隣家の代替り   丸本 武

  女生徒の黄色い声や風光る   宮島久代

  いつまでも開かぬ踏切春日傘   高橋 均

  春の暮影絵のやうな富士の山   佐竹茂市郎

  春日傘くるりまわして遊歩道    花柳小春
 
  小さき渦時に躱して流し雛   大橋一火

◆猿若句会三月例会の特選句集です。例によって一句だけの短評から始めます。
[短評]  [襟足の白さ際立つ春日傘 竹子] 句意を書こうとしたら、意外に難しいことがわかりました。「春日傘をさしてぃる(女性の、見え隠れする)襟足の白さが際立っています」で良いのでしょうか。下五[季語]を措辞する上五・中七から(カッコ内を深読み)してみました。どうもそれでは言い切れぬ何かがあるようなのですが、そうとしか読めません。推察できるように席題句でした。つまり即興句なので、その足りない部分を補おうとしたのですが、私には無理でした。「際立った白さが目立つような襟足」の白さを解説しようとすのが見当違いなのでしょうか。作句者にはひどい過言ですが、「襟足」「白」「春日傘」の単語に幻惑されて勝手な世界を想像し点を入れた結果が、最高点句になったのではないでしょうか。もうひとつ、この女性が和装なのか洋装なのか、それもわかりません。襟足の白さが気になる洋装を私には考えにくく和装だとします。さらに襟足の白さを強調しようとした着付けだとすれば、和服を専門的に着慣れている方となるでしょう。そうすると襟足の白さは化粧の白さになるでしょう。少しは解る方に近づいているのでしょうか。化粧でなく素肌の白さで際立っているとしたら……、また分からなくなります。襟足の白さを守るためには春日傘が必要だとの謂などが暗に含んでいるのだとすれば、やはり十七音では言い切れていないでしょう。勝手なことを云ってすみません。つくづく俳句の批評は難しいものだと愚考をし猛省しています。何方か深読みつきでかまいませんから、句意をうまく表現していただけませんか。その上で短評が出来たら幸甚です。
 なお、兼題は「駐」だったのですが、主題者のミスで単語に広がりがなく佳句が少なく特選句はゼロでした。
◆句会での特選以外の秀作・佳作については中村信のホームページ《あ》[ http://saruwakakukai.web.fc2.com]をご覧ください。(ただし、該当欄が一時的に更新不能のため、同「掲示板」投稿欄にて代替しています)
 なお、現在発売中の『俳句四季』の四月号の「句会拝見」のページに、<猿若句会>がとりあげれられいます。


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草木塔~種田山頭火 №14 [ことだま五七五]

其中一人 3

                   俳人  種田山頭火


  あれこれ食べるものはあつて風の一日
 
  水音しんじつおちつきました
 
  茶の木も庵らしくひらいてはちり
 
  誰か来さうな空が曇つてゐる枇杷の花
 
  落葉ふる奥ふかく御仏を観る
 
  雪空の最後の一つをもぐ
 
  其中雪ふる一人として火を焚く

『草木塔』 青空文庫

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読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №37 [ことだま五七五]

            読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆3月14日と3月28日放送分

          川柳家・コピーライター  水野タケシ

川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、2018年3月14日放送分の内容です。
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おださがさくら祭りのチラシを持って……
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
放送の音源は…… https://youtu.be/FXzUh5mWQSc 
 
【質問】
3月11日、ボーノ相模大野3回ユニコムプラザさがみはらで、タウンニュース「タケシの万能川柳」の集いを行いました。今回で4回目。
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【今週の一句】今週は128句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・説明書虫めがねでも読めない字(模名理座)
・鵜野森はいつも1キロ渋滞し(小把瑠都)
・パワハラという技有ったレスリング(キャサリン)
・犬は行く春の真中猫は寝る(平谷妙子)
・しっぽよりトカゲの頭切れないか(名人・グランパ)
・背伸びして春を呼んでる田の土筆(やんちゃん)
・川柳は卒業できず留年し(名人・アンリ)
・麻生氏に「ゆうむ」もありと教えらあ(北の夢)
・年寄りは前のめりするトランプ氏(東海島田宿)
・助けあうあの日あの時忘れない(ポテコ)
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・毎日が奇跡なんだと思いつつ(あやや)
・期待するバレンタインの倍がえし(キジバト交通)
・人間は怒ると老けるらしいです(恵庭弘)
・こんなときミサイル飛んで欲しいのに(名人・秦野てっちゃん)
・パラリンの皆にあけたい努力賞(名人・アキちゃん)
・転勤のたびにふるさと増えていく(名人・光ターン)
・花粉には強いけれども今日は無理(名人・けんけん)
・言わぬ人辞める理由はとうとうと(司会者=あさひろ)
☆あさひろさんのボツのツボ!
「ラジオ万能川柳。今週は3.11関連句多く、秀逸はかたつむりさんの句跨りの作品に。他は森友文書改ざんネタが多数。ウソ、隠ぺい、改ざんを許さない!と怒りの句多数。ボツのツボは「オッキイと嘘でもいいから言っとくれ」恵庭弘「イヤよって言いつつ抱かれてる女」模名理座。この程度の嘘ならいいかな?」
・安倍総理今夜の酒も不味いはず(のみ助)
・書き換えが出てきた出てきたみぞうゆう(名人・春爺)
・レスリング倣い告発大銀杏(フーマー)
・滑り止め孫は大学ジイ階段(爽抜天)
・公文書まで偽造して優遇し(不美子)
・特別な日では無いけどケーキ買う(のりりん)
・缶蹴りがアルミになって音鳴らず(名人・ユリコ)
・一分の黙祷に何人の顔(かたつむり)
☆タケシのヒント!
「何人もの方の顔が浮かんだんのですね。7年前の大震災の被害の大きさを物語っています。17音字なのですが、句またがりの破調になっています。普通ではない緊張感のあるリズムが、内容とよく合っています。」
・加計だってびくびくしてるこの騒ぎ(つや姫)
・義理ばかりお返しがくるホワイトデー(名人・入り江わに)
・勝ち負けにこだわらないが勝ちがいい(パリっ子)
・森友はどこに落ち着くアそうダネ(六文銭)
・責任者出ろと首相が言い出しそ(マルコ)
・定年の夫に渡すレシピ本(名人・酔とぉよ)
・いつ開花気にしないでと桜言う(鵜野森マコピイ)
・何倍で返せばセーフなんだろか(クッピー)
・被災地の食材をたべ忘れない(外科系)
・忖度をされる人らの厚い顔(大名人・雷作)

今週の一句・一分の黙祷に何人の顔(かたつむり)
2席・パワハラという技有ったレスリング(キャサリン)
3席・しっぽよりトカゲの頭切れないか(名人・グランパ)

【お知らせ】
さて、春野センバツにも出る東海大相模高校の最寄り駅でもあり、水野タケシも住む、小田急相模原こと「おださが」。
おださがのお祭りとして名物になってきた「おださがさくら祭り」、今年も川柳コンテストを行いますよ。
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もちろん審査委員長は私です!!
おださが以外の方も広く応募いただけますので、ふるってご参加くださいませ!!
◎お題 「おださが」もしくは「さくら」に関する川柳
◎締切 3月16日
◎賞品 おださがで使えるお食事券や記念品など
◎結果発表 3月31日(土)の「第3回おださがさくら祭り」において
 (ご送付先・お問い合わせ先)
 〒252-0313 相模原市南区松が枝町3-21
     おださがさくら祭り実行委員会・イケメンの青島さん宛
ファクスは042-742-8819、042-742-8819
詳しいことは、私のブログをご覧くださいませ!!

【放送後記】
粉症でぼんやりしていたのでしょうか、用意していたPR原稿をすべて家に忘れてきてしまいました。
トホホ……。
花粉症の皆様、忘れ物にはくれぐれもご注意を!!
                                タケシ拝
=======================================
◆2018年3月28日放送分の内容です。
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ミュージカル出演のためスミカさんはお休み
放送の音源は…… https://youtu.be/et_okhhtR24 

【告知】
3月31日に行われる「おださがさくら祭り」の告知。今年は「プレバト川柳対決」も行う予定です!!
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昨年の模様
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とってもお得な、おださがさくら祭りおもてなしガイド

【今週の一句】
今週は201句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・春場所も画面に見つけ杉山さん(模名理座)
・アレルギー薬飲んで効かないな(キジバト交通)
・人生は書き換え不能だから良し(昔のジョー)
・しっかりと手をつないでいる老夫婦(平谷妙子)
・責任をとらす適材だったのね(大名人・雷作)
・花見酒つもりがまさかの雪見酒(パリっ子)
・春分にお鍋つっつきラジオ聴く(かたつむり)
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・あんな人どうして選ぶ選挙民(キャサリン)
・トランプ氏なら切っていた麻生さん(名人・グランパ)
・角界の火種の元は貴乃花(初投稿=白ポロ)
・大臣の姿見た目はアルカポネ(ラジゴ)
・長男家越してきたどーする私(名人・酔とぉよ)
・八角の目が三角になってきた(小把瑠都)
・トランプのゲーム一人じゃなり立たず(わんわん)
☆タケシのヒント!
「保護主義に走るトランプ大統領を皮肉っています。トランプ大統領とゲームのカードを掛けた句はこれまでにもたくさんあるのですが、この句は大変タイムリーです。またスッキリまとまっていまね。大統領、目を覚まして!」
・安倍麻生辞めて野党何します(六文銭)
・久しぶり投句する間にサクラ咲く(東海島田宿)
・青だってすぐに渡っちゃダメと孫(龍龍龍)
・デートだよ有事に備えアレやコレ(名人・荻笑)
・春風にそっと乗せたい願い事(やんちゃん)
・二日目の鍋も旨いと吹き込まれ(司会者=あさひろ)
☆あさひろさんのボツのツボ!
「1週間空いてのラジオ万能川柳。この2週間は気候の変化も激しいものでした。春分の日には雪が降ったかと思うと日中の気温が夏日近くまで上がり、桜の開花も一気に進みました。先週の今日は関東地方はTVでも雪のニュース。今週のボツのツボ!『荒天の時には映る八王子』春爺。関東ローカルですみません。」
・ござの上花より団子の人ばかり(名人・光ターン)
・官僚は逃げ切り方が見せ場です(名人・けんけん)
・拘置所は安全ですよ籠池さん(名人・秦野てっちゃん)
・ああボツ句君へ届かぬラブレター(名人・どんぶらこ)
・アナログの文書は焼けば済んだのに(マルコ)
・チョーク捨て銃を持ってと米トップ(つや姫)
・放浪の旅が大好きアソコの毛(名人・ユリコ)
・ランドセル回って見せてじい涙(鵜野森マコピイ)
・世界地図オセロのように独裁に(名人・入り江わに)
・宅配便里の香りを運び来る(不美子)
・気が抜けるラジ川のない水曜日(のりりん)
・退職金質に取られて佐川さん(フーマー)
・みの虫も命つないでやっと春(重田愛子)
・一人膳三日も同じ菜を食み(でんでん虫)
・口元が悪代官に見えてきた(名人・アンリ)
・川柳にハマる夫に笑み浮かぶ(ポテコ)
・十両に見事にのこった貴ノ岩(外科系)

今週の一句
・トランプのゲーム一人じゃなり立たず(わんわん)
2席・川柳にハマる夫に笑み浮かぶ(ポテコ)
3席・青だってすぐに渡っちゃダメと孫(龍龍龍)

【お知らせ】
2016年年間準大賞句「ヒト以外喧嘩はみんな素手でやる」「吊り橋でふざけることもない独り」などの名作で知られる、麦そよぐさんが、仲畑流万能川柳文庫⑲選1000句記念「麦そよぐ六〇〇選」を刊行しました!!
来週までにご投稿の方から抽選で1名に、麦そよぐさんのサインが入った貴重な句集をプレゼントします!!
皆さん、ふるってご投稿ください!!
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麦そよぐさんは1944年山梨県鰍沢(かじかざわ)市生まれ、現在は川越市在住。
2006年万能川柳デビューで、最速で入選1000句を達成した、万能川柳最大のヒットメーカーです!!
とにかく分厚い傑作句集です!!ぜひご高覧ください!!
1冊900円、
お問い合わせは、万柳クラブ事務局03-3212-2349、までどうぞ!!
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【放送後記】
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エフエムさがみのまわり見事な桜並木。
上ばかり見ているので、事故を起こしそうになりました。
皆様もどうぞお気を付けくださいね。
                                タケシ拝
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」http://ameblo.jp/takeshi-0719/ 


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日めくり汀女俳句Ⅱ №6 [ことだま五七五]

一月十六日~一月十八日

           俳句  中村汀女・文  中村一枝

一月十六日
息白し 人こそ早さ 朝の門
          『花影』 息白し=冬

 冬の日曜日の朝はもの柔かく静かである。 犬の散歩にいつものコースを歩いても、通勤の人や学校へ行く子供達にも出逢わない。毎朝、靴音もせわしく歩いてくる勤め人に出逢う度、犬連れのおばさんとしては何となく後ろめたい。呑気なご身分で、と言われているようで身を細めてしまうのだが、日曜日は誰はばかる事もなく、胸を張って犬を引っ張っている。毎日が日曜日だったら、どんなにいいだろうと子供の時思った。毎朝通勤の男たちもひそかにそう思っているのかも知れない。
 曽てのサラリーマン、今、定年の夫族、今は毎日が日曜日である。

 一月十七日
冬座敷 ときどき阿蘇へ 向ふ汽車
           『汀女句集』 冬座敷=冬

 汀女の父平四郎は彼女が女学生になった年、村長になった。政治好きで、座敷で政談にふけっていたという。中央政界では政友会が幅をきかせていたが、熊本は国権党も勢いがあった。
 「父は国権覚のコツポネ」と汀女が書いているのを私はイタリア語かと思った。熊本弁で骨っぼ根、骨の髄からということだ。そんな血が娘の中に流れていたかどうか。
 政治の話に激する父も普段はごく穏やか。釣りも舟漕ぎも父が手ほどきしてくれて、汀女は自在に舟を煉る術を覚えていった。

一月十八日
ことごとに 人待つ心 寒椿(かんつばき)
             『紅白梅』 寒椿=冬

 久々に冬の夜の街へ繰り出した。いずれもとうに六十を超えた女友達三人連れである。
 夕方、駅のホームで待ち合わせをしていると遥か違い目、こういう人込みの中で人を待っていた気持ちに戻っていく。万事ずぼらなくせに時間には割合正確で、待つ方が多かった。相手は遅れたことをさほどとも思っていない悠揚さで歩いてくる。待ち人が現れた瞬間、不安や苛立ちで固まっていた表情が輝くのは誰でも同じ。煙草をのんでいた女性がきゅーっと火を消すのが今風だった。

『日めくり汀女俳句』  邑書林           

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草木塔~種田山頭火 №13 [ことだま五七五]

其中一人 2

                  俳人  種田山頭火


  茶の花のちるばかりちらしておく


  いつしか明けてゐる茶の花


  冬が来てゐる木ぎれ竹ぎれ


  月が昇つて何を待つでもなく


  ひとりの火の燃えさかりゆくを


  お正月の鴉かあかあ


  落葉の、水仙の芽かよ


『草木塔』 青空文庫

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読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №36 [ことだま五七五]

            読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆2月28日と3月7日放送分

                   川柳家・コピーライター  水野タケシ

川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、2018年2月28日放送分の内容です。

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もうすぐ就活がスタートするスミカさんと

                  「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)がキャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
http://fm839.com/program/p00000281 
放送の音源は……https://youtu.be/lAmSIDxKgt8 

【話題】
20日に俳人の金子兜太さんが98歳でお亡くなりになりました。
今日は川柳家から見た金子さんということでお話したいと思います。
【内容】https://youtu.be/lAmSIDxKgt8 

【今週の一句】今週は155句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・カーリング何に効くのかドーピング(昔のジョー)
・眠れない寝床にもぐり指を折り(模名理座)
・そだネーと妻の意見に合わせとく(六文銭)
・漣さんに似てる言われた頃もある(名人・グランパ)
・真夜中に宴会してるひな人形(キジバト交通)
・フィギュア金ほんとに貴女15歳(鵜野森マコピイ)
・三月の静岡来てねあさひろさん(東海島田宿)
・週3もやること自体依存症(名人・秦野てっちゃん)
・パシュートのライン揃って金メダル(はる)
・10エンド女神「そだね」の輪に入り(でんでん虫)
☆タケシのヒント!
「冬季五輪でも大人気だった女子カーリングの選手たち「そだね~」の句がたくさん来た今週ですが、中ではこの句がダントツ。勝利の女神まで「そだね~」に参加していたなんて、でんでん虫さんの想像句に脱帽です!」
・咳をしたら隔離(名人・入り江わに)
・あの日から妻の返事がそだねえ〜(司会者=あさひろ)
・春来たらあなたにいつか会いましょう(平谷妙子)
・妻のネタ何時かばれるかリンチかな?(ラジゴ)
・若い人誰も来てない美人の湯(やんちゃん)
・教壇にガンベルト付け立たすボス(大名人・雷作)
・平昌は熱く燃えても寒かった(小把瑠都)
・死んだとは気付いていない兜太さん(名人・アキちゃん)
・4位にも掛けてあげたい準メダル(あまでうす)
・なじょしたらいいかな母よこんな時(名人・けんけん)
・英会話厭きて教材コレクター(爽抜天)
・反戦を語る俳人兜太逝く(つや姫)
・いいもんだうれし涙のもらい泣き(不美子)
・流行語大賞決まりだねそだね(名人・酔とぉよ)
・おひな様早く出しても孫が泣く(フーマー)
・いろいろな思い出のあるTバック(名人・ユリコ)
・破滅へのものも発明する人類(名人・光ターン)
・カーリングごっこと言って掃除させ(名人・荻笑)
・口づけの予感静かに目を閉じる(のみ助)
・平昌の幕が閉じれば大相撲(キャサリン)
・記録より1億円に驚いた(のりりん)
・逢えぬ夜夢にも君は出てこない(名人・どんぶらこ)
・一番に驚かれてる大杉さん(かたつむり)
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☆あさひろさんの「ボツのツボ」
「ラジオ万能川柳。引き続き平昌関連が多数。なかでも「そだね~」ネタは秀作揃い。そんな中で『春』を感じさせる季節の話題も。神奈川県は27日、県内公立高校入試の共通選抜合格者を発表。祈る気持ちで発表を待ってた緑区かたつむりさんの句が没の壺。「孫からのいい知らせ待つ2・27」合格連絡有り!。
・そだねーはカー娘(むす)言うと可愛いの(名人・アンリ)
・厳寒の五輪もメディアファーストで(マルコ)
・アスリートもれなく負けず嫌いです名人・(りっちーZ)
・カーリング見るたび嫁は掃除する(ただのおやじ)
・感動の渦に大人の事情とか(あやや)

今週の一句・10エンド女神「そだね」の輪に入り(でんでん虫)
2席・4位にも掛けてあげたい準メダル(あまでうす)
3席・いいもんだうれし涙のもらい泣き(不美子)

【お知らせ】
みなさん、日刊ゲンダイという新聞をご存知しょうか?
コンビニや駅売店で売られている、この全国版のタブロイド紙に、不肖・水野タケシが登場します!!
しかも、本日発売号です!!
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ぜひ今日の夕方の日刊ゲンダイをご覧くださいませ!!私が登場するのは、人気コーナーの一つ「愉快な病人たち」。ここで、坐骨神経痛について、面白~~く語っています。
坐骨神経痛の方も、そうでない方も、ぜひお読みください。
日刊ゲンダイは140円。本日夕方には、全国のコンビニや駅売店に並んでいます。
どうぞよろしくお願いいたします。

【放送後記】
カーリング娘はじめ、まだまだ暑くて面白い平昌川柳が届きました!!
おかげさまでオリンピックを追体験できました!!
来週はどんなネタが届くかな?
楽しみにお待ちしています!!
                                タケシ拝
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◆2018年3月7日放送分の内容です。
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花粉症が治ってしまったスミカさんと
放送の音源は……https://youtu.be/nCoJlhu5B6s 

【質問】
川柳は人間を詠む文芸と言われますが、具体的に人間の感情をどう詠んだらいいのでしょうか?(グランパさん)
【内容】https://youtu.be/nCoJlhu5B6s 

【今週の一句】今週は145句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・声出してメール打ってるおばあさん(平谷妙子)
・暴風雨対話のドアから吹いてくる(初投稿=彦にゃん)
・左手が冷たい右手さすってる(模名理座)
・寒い朝ラジ川聴いて力とす(重田愛子)
・投げられた石をエサかと探すノラ(はる)
・春一番きのう吹いたと言われても(風歌)
・午じゃなくて何で牛だろ牛蒡のゴ(不美子)
・妻からの飛んで来る矢はど真ん中(ラジゴ)
・そのうちに生存税もかけられる(恵庭弘)
・大臣に見せたい結弦の受け答え(龍龍龍)
・将来の五輪夢みるダマスカス(小把瑠都)
☆タケシのヒント!
「過去最高のメダル数だった平昌五輪。川柳作家はそんな平和の祭典を楽しみながらも、内戦が続くシリアの首都に思いを馳せます。目の付け所だけでなく、作者のやさしい視点も良いですね。」
・栄誉賞十一日に授与したら(つや姫)
・女子会と称して妻は今日も留守(やんちゃん)
・カレンダーめくって3月春が来た(六文銭)
・花粉症くしゃみ一発事故注意(キジバト交通)
・スギ花粉オレンジ色の憎い奴(あまでうす)
・初鳴きにしては上手なホーホケキョ(かたつむり)
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・ラジ川で聴く名また見る万柳欄(名人・酔とぉよ)
・失くしても忘れても懲りず書き換える(司会者=あさひろ)
        (添削例)書き換える失くす忘れる懲りもせず
・プレ金だ三倍速く仕事しろ(名人・入り江わに)
☆あさひろさんのボツのツボ
「あさひろ句17文字に収まらず→師匠直し→肝になる言葉を先に。成る程勉強になります。ボツのツボ。現世で、すれ違いの二人の「あの世では一緒になろうね」とか新婚の二人の「生まれ変わっても二人一緒になろうネ」はドラマの世界。現実は『天国で妻はともかくポチは待つ』入り江わに。」

・踊ったら損損になる阿波踊り(大名人・雷作)
・あざといが批判しづらい栄誉賞(名人・りっちーZ)
・修理中です心の扉(名人・けんけん)
・居眠りと野次にも使う俺の税(爽抜天)
・見てるほもとっても辛い花粉症(のりりん)
・ボケーボケーっとボケボケボケーっとバカンス(パリっ子)
・嫌われる先生みんなえこひいき(西宮のフーコー)
・商売が繁盛ナゴヤ松坂屋(フーマー)
・プロじゃないだから飽きない母の味(名人・ユリコ)
・神の手を求め詣でる鍼灸院(マルコ)
・ザギトワさん俺もなりたや秋田犬(鵜野森マコピイ)
・あの日からもう七年かまだ七年(アンリ)
・あれこれとそれももってけ里の母(名人・荻笑)
・もうひと花咲かせ上原イチローよ(名人・春爺)
・裁量に欠ける総理の答え方(外科系)

今週の一句・将来の五輪夢みるダマスカス(小把瑠都)
2席・大臣に見せたい結弦の受け答え(龍龍龍)
3席・あの日からもう七年かまだ七年(名人・アンリ)

【お知らせ】
さて、春野センバツにも出る東海大相模高校の最寄り駅でもあり、水野タケシも住む、小田急相模原こと「おださが」。
おださがのお祭りとして名物になってきた「おださがさくら祭り」、今年も川柳コンテストを行いますよ。
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もちろん審査委員長は私です!!
おださが以外の方も広く応募いただけますので、ふるってご参加くださいませ!!
◎お題 「おださが」もしくは「さくら」に関する川柳
◎締切 3月16日 
◎賞品 おださがで使えるお食事券や記念品など
◎結果発表 3月31日(土)の「第3回おださがさくら祭り」において
(ご送付先・お問い合わせ先)
 〒252-0313 相模原市南区松が枝町3-21
   おださがさくら祭り実行委員会・イケメンの青島さん宛
ファクスは042-742-8819、042-742-8819
詳しいことは、私のブログをご覧くださいませ!!

【放送後記】
冬に逆戻りしてしまった相模原、いつ春は来るのでしょう??
来週こそは春らしい陽気になるといいなあ。
花粉症はつらいけれど(苦笑)
                                タケシ拝
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」http://ameblo.jp/takeshi-0719/ 






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日めくり汀女俳句Ⅱ №5 [ことだま五七五]

一月十三日~一月十五日

           俳句  中村汀女・文  中村一枝

一月十三日
福寿草 持てば従ふ 日差あり
            『紅白梅』 福寿草=正月

 正月を過ぎると明らかに日がのびるのを感ずる。頼りなげに思えた十二月の太陽に比べて日差しまで輝きを増した気がする。
 以前、雪に覆われた一六〇〇メートルほどの山で一月の最中、雪に耐え重たけに枝を伸ばしている木々の先の小さな芽の膨らみに気づいた。厳寒の真っ只中なのに自然は既に春を胚胎している。木は秋に薬を落としたときから次の年の春を待つ心構えになっているのだろう。私たち人間の春を待つ心のときめき、辛い日々もまたきっと過ぎゆくという惨(はかな)い確信があって人は生きていける。

一月十四日
冬苺 美しき皿 残しけり
             『薔薇粧ふ』 冬苺=冬

 冬の苺(いちご)が高級果物だったのは二十数年前までだろうか。今では十一月からスーパーの安売りに登場するが、以前は割烹(かっぽう)料理店などで酒落(しゃれ)た器に物惜しみ顔でのっていた。メロン、それもマスクメロンは今でも果物屋の奥で大きな顔をしている。
 汀女は晩年パパイヤが好きだった。「一枝さん、ほらあれ、あれよ」名前がいつまでも出てこないと悲しそうな顔をしていた。
 正月、パパイヤにレモンを絞って食べていると、「一枝さん、あれよ、あれ}と叫んでいた汀女の声が聞こえる。

一月十五日
母我を われ子を思ふ 石蕗(つわ)の花
             『春暁』 石蕗の花=冬

 子供の頃から果物は酸っぱいか、歯にしみるように固いのが好きである。
 汀女の家に行くと、大ぶりの艶のいい蜜柑が出てくる。「さ、食べなさい。甘いわよ!」
「私、酸っぱいのじゃないといやなんです」
 汀女はえっとけげんな顔をし、「あなた、変な人ねえ」いつからか酸っぱい蜜柑は一枝さんにということになってしまった。
「一枝さん、あなたの好きな蜜柑あるわよ」
 納戸の奥のダンボールの表には、黒いマジックで一枝用と書いてあった。

『日めくり汀女俳句』 邑書林


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猿若句会秀句選 №82 [ことだま五七五]

猿若句会特選句集  82 (2018年2月17日)

                猿若句会会亭  中村 信

  麦踏んで南アルプス近くせり   児玉竹子

  枯草をつけて眠るや恋の猫   伊藤 理

  なで牛の鼻のてかりや梅日和   花柳小春

  散るを知る梅一輪に矜持観る   柴田弘道

  まちなかの一軒分の麦を踏む   千田加代子

  行き交わす麦踏む夫婦目もくれず    中村呆信

◆猿若句会二月例会(初句会)の特選句集です。例によって一句だけの短評から始めます。
[短評]  [麦踏んで南アルプス近くせり 竹子] 句意は解りやすいでしょう。麦を踏んでいて畑の端に近くなってみると、南アルプスが間近かに見え、引き寄せたような気になった」と読みました。引き寄せたとは云っていませんが「近くせり」からはそんなニュアンスが感じとれます。近くへ行ったのではなく、対象物が近くへ来ていたという感じです。それにしても「南アルプス」をとは大仰過ぎないかなとは気になります。麦踏みそのものを知らない世代が増えている昨今だから一寸大袈裟に表現してみた。いわゆる俳諧的面白さを狙っていると言われたら許せますか。俳諧的面白さと質は違うようですがどうでしょう。富士山ならどうでしょう、高尾山ならどうでしょう。要は麦踏みをしている現場近くにある山なら何でも良いのでしょうか。私には答えが出せずにいます。
 せっかく芽吹いた麦を踏むとは不憫なきがしますが、霜で浮いた土を固め株張りを良くすることで、強い麦を育てるには不可欠な作業だそうです。麦踏みというと何となく遠景が似合うと思い類句を気にして調べてみましたが、これは見つかりませんでした。[麦踏はいつも遠くの方にゐる 加倉井秋を]とずばりの句、[麦踏の影のび来ては崖に落ち 村松紅花]と影の長さを詠むことで遠景を表現した句が数句、そして「遠会釈」との取り合せ二句がみつかりました。なお、人材不足(のため?)現在では麦踏専用のローラーまであるそうですが、流石に見本句はみつかりませんでした
(閑話休題)。
◆句会での特選以外の秀作・佳作については中村信のホームページ《あ》[ http://saruwakakukai.web.fc2.com]をご覧ください。(ただし、該当欄が一時的に更新不能のため、同「掲示板」投稿欄にて代替しています)


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草木塔~種田山頭火 №12 [ことだま五七五]

其中一人 1

                  俳人  種田山頭火


  雨ふるふるさとははだしであるく


  くりやまで月かげの一人で


  かるかやへかるかやのゆれてゐる


  うつりきてお彼岸花の花ざかり


  朝焼雨ふる大根まかう


  草の実の露の、おちつかうとする


  ゆふ空から柚子の一つをもらふ


『草木塔』  青空文庫

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読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №35 [ことだま五七五]

              読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆2月14日と21日放送分

         川柳家・コピーライター  水野タケシ

川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、2018年2月7日放送分の内容です。
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冬季五輪はあんまり見ないスミカさんと

「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)がキャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
放送の音源は……https://youtu.be/yqnkn9F3YyY 

【質問コーナー】
カギ括弧や記号について質問があります。
「滑舌が悪い!」と叱る翻訳機、
 滑舌が悪いと叱る翻訳機。
声に出すと一緒ですが、このような記号はあまり使わない方がいいとも聞きます。
でも記号があったほうが伝わりやすい気もします。師匠はどうお考えですか。
(マルコさん)

【今週の一句】
今週は207句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・ご婚約月と太陽距離を置く(名人・春爺)
・温暖化寒波に負けてどこ行った(昔のジョー)
・4Kで見る価値がない北のボス(名人・グランパ)
・日溜まりで猫も大の字大あくび(やんちゃん)
・フライングキャメルスピン でもう下五(龍龍龍)
・制服で格差社会を振り分ける(のみ助)
・チョコなんか食べたい時に買って食べ(六文銭)
・サザエさん買い物しようとアマゾンへ(あまでうす)
・私には美男軍団来て欲しい(名人・荻笑)
・今でしょう恵方義理チョコやめるのは(パリっ子)
・雪合戦オリンピックにないのと児(小把瑠都)
・王将の中華定食生き返る(キジバト交通)
・ドタキャンも計算しての北の笑み(東海島田宿)
・場外の駆け引き勝負五輪後に(名人・光ターン)
・寝込んでる間に地球三回転(名人・入り江わに)
・平昌はスポーツよりも政治記者(つや姫)
・正論がエスカレートし暴論に(名人・りっちーZ)
・大病院名前呼ばれて立つ3人(不美子)
・譲るのか譲られるのか迷う席(はる)
・美女軍団普段は何をしているの(鵜野森マコピイ)
☆タケシのヒント!
「ホントですね~、何をやっているんでしょう(笑)。素朴な疑問が見事な一句になりました。素朴な疑問は作者の気付き、発見そのものです。素朴な疑問をどんどん句にしましょう。」
・我が国もパレードすると言いかねず(でんでん虫)
・男の子3つ4つとチョコを買い(キャサリン)
・かっこ(笑)ちっとも可笑しくないメール(司会者=あさひろ)
☆あさひろさんの「ボツのツボ」
「ラジオ万能川柳。206の投句。有難うございます。春の訪れ、眞子様と海の王子、孫、健康などを詠んだ句の中で断然多かったのが平昌オリンピック。とりわけ沙羅ちゃん。皆さんの想いが伝わってきます。そんな中でのボツのツボ。『助手席のいつもと違う倒れ方』酔とぉよ。女性の観察眼の鋭さ。お~怖っ!」
・お喋りは春色の紅差したせい(名人・ユリコ)
・婆ちゃんの方が金持ち見抜く孫(爽抜天)
・深夜までスポーツなのかショーなのか(フーマー)
・好きですと言えず義理ねとチョコ渡す(クッピー)
・応援団みんな美女だと思いましょ(名人・アンリ)
・助け合う心育ててくれる雪(名人・アキちゃん)
・沙羅ちゃんが笑ってくれてもうええわ(かたつむり)
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・沙羅ちゃんの笑顔日本の誇りです(名人・けんけん)
・病院はお話好きの憩いの場(ポテコ)
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・平昌の五輪マークは政治色(外科系)
・待合室マスク多くてマスクする(模名理座)
・死にたいと思う深夜に猫撫で流(ただのおやじ)
今週の一句美女軍団普段は何をしているの(鵜野森マコピイ)
2席・助け合う心育ててくれる雪(名人・アキちゃん)
3席・制服で格差社会を振り分ける(のみ助)

タウンニュースさがみはら南区版の「タケシの万能川柳」年に一度の「集い」を 3月11日(日)に行います。
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昨年の集いの模様
参加条件はただ一つ、午後2時45分までに会場のユニコムプラザ相模原(ボーノ相模大野3階)に来場できる方。
2017年の年間大賞や特別賞の表彰式や句会(お題「南」)、そして今年3月31日に行う「おださがさくら祭り川柳コンテスト」の直前対策ミニ講座も行います。
お申し込みは3月1日(木)までに、「南」の川柳を添えて、ハガキかメールでタウンニュースまでお申し込みください。
〒252-0239相模原市中央区中央2-6-4タウンニュース「川柳の集い」係です
参加費は無料ですが、限定23名です。
「川柳、読むのは好きだけど、作ったことない」という方でもOK。お気軽にどうぞ!
   
【放送後記】
盛り上がるオリンピックはもちろん、北朝鮮、バレンタインデーと、旬の話題の句がたくさん寄せられました。
まだまだ寒い日が続きます、川柳で笑って、抵抗力を付けましょうね!!
                                タケシ拝

◆2018年2月21日放送分の内容です。
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ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)がキャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
放送の音源は……https://youtu.be/WH-rTyPw0fs 

【質問コーナー】
川柳は今まで575で数えていました。小文字の「ぁ」や「っ」は字数に入らないのですね。
あと、最後の字が6文字目が「ん」も入らないのですか?
小文字も数えてました。例えば「?」のような記号は字数に関係ないですか?
他にも何かありますでしょうか?(ラジゴさん)
【今週の一句】
今週は137句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・新しい口紅買って春を待つ(平谷妙子)
・引き揚げて来てから平和70年(模名理座)
・余ったと五日遅れのチョコレート(キャサリン)
・花粉症もどきマスクはノーメーク(でんでん虫)
・木の上と氷の上の羽生戦士(初投稿=アキ)
・竹の子が伸びているよな藤井君(名人・アキちゃんに)
・着ぶくれを脱がせるうちに気が抜ける(のみ助)
・4回転スローで観ても分からない(あまでうす)
・勝つ秘訣ピースと言ってグーを出す(爽抜天)
・見たくない顔も来ているクラス会(名人・どんぶらこ)
・ばぁさんはスポーツ新聞買いに行き(六文銭)
・結果知りそれからテレビ見るタイプ(名人・荻笑)
・七光り通じる世界はいいよなあ(恵庭弘)
・学舎のオルガン春の音で鳴る(やんちゃん)
・客観無く高慢空虚ウソニュース(司会者=あさひろ)
☆あさひろさんの「ボツのツボ」
「ラジオ万能川柳。ついに大名人誕生!雷作さん!おめでとう!今週はオリンピック関連が圧倒的。中に藤井聡太君の快進撃話題も。敗れたハブさんとそのつながりでスケートのハニュウくん。そこから羽生被りを詠んだ句が九句も。没の壺『羽生羽生勝った負けたの大混乱』フーマー。なんと爽抜天さん来局!。
・カーリング向きの体型どの娘だろ(小把瑠都)
・金メダル純金よりも重さあり(名人・光ターン)
・この冬は雪に負けてる霜柱(名人・入り江わに)
・勝ったあと何度も同じ録画観る(名人・秦野てっちゃん)
・意味ありげに言ってみたのよ春だから(名人・けんけん)
・スポーツの概念変えるカーリング(不美子)
・画面から家にも飛んできたプーさん(名人・酔とぉよ)
・風邪ひいた時の作句は元気ない(のりりん)
・ストレッチ始めますよとひな人形(鵜野森マコピイ)
・ライバルにうっかり拍手してしまう(名人・りっちーZ)
・あのように日韓抱き合えたなら(名人・雷作)
☆タケシのヒント!
「初の大名人を決めた一句です。さすが雷作名人、詰め込みすぎることなく、十七音字を大きく使っていますね。ゆったりと詠んでいるから、余韻が生まれるのです。」
・展開にドキドキやまぬカーリング(ポテコ)
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・感動に消えた疑惑のスケーター(クッピー)
・句づくりがメダルラッシュに追いつかぬ(東海島田宿)
・時差ボケと老いの惚けとが同居する(北の夢)
・やせるほど涙流したオリンピック(かたつむり)
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・初めてのキスポッキーの味でした(名人・ユリコ)
・安倍総理謝る事もあるんだね(つや姫)
・普段美女お声掛りで美女軍団(初投稿=五三八)
・あの国は選手も美女も命がけ(名人・アンリ)
・コーチには体重制限ないと知る(あやや)
今週の一句あのように日韓抱きあえたなら(名人・雷作)
雷作さん、五回目の秀逸で、初の大名人昇進です!!おめでとうございまーーーす!!パチパチパチ!!
2席・引き揚げて来てから平和70年(模名理座)
3席・ばぁさんはスポーツ新聞買いに行き(六文銭)

【放送後記】
なんとビックリ!!福岡の糸島にお住いの爽抜天さんがスタジオに遊びに来てくださいました!!
いや~うれしいなあ!!あさひろさんも大喜び!!
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山梨にお住いのお嬢さんのところに遊びに来ていて、エフエムさがみにも寄ってくださったとのこと!!
皆様もお近くにお越しの際は、お気軽に立ち寄りくださいね!!
                                タケシ拝
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」http://ameblo.jp/takeshi-0719/ 


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日めくり汀女俳句Ⅱ №4 [ことだま五七五]

一月十日~一月十二日

           俳句  中村汀女・文  中村一枝

一月十日
ばら黄なり春著(はるぎ)いよいよ薄色に
            『紅白梅』 春著=正月

 自分が年を重ねたせいか、成人式の女の子を見ると、どの子もそれぞれにかわいいなと思う。ひと頃は目の敵のごとく言われた白いショールもそれなりに定着して無難に若さを引き立てている。近年はぐっと年増っぼくアレンジした色衿に、渋い色合いの和服もよくみかける。玄人っぽく見えるとか、清純さに欠けるとかこれも又いろいろ批判の対象になっている。でも、今自分が若かったら、本当のところ、あれも着てみたい、これも着たい、もしかしたらあっちの方が似合うかなと様々に模索して選ぶだろう。基準などあってなきが如し、それが二十の若さというもの。

一月十一日
ひややけく神おはしけり初竃(かまど)
           『汀女句集』 初竃=正月

 今年も初場所が始まった。私の父(尾崎士郎)は大の相撲好きで、作家になるより横綱になりたかったと言っていたくらいの男だったから、初場所の初日は欠かさなかった。
 外の寒風吹き荒い(すさ)ぶ気分が反映し、更に一年の幕開けとあって力士の一進一退にも凛洌(りんれつ)とした気分がみなぎった。力士たちの肌が冷気をはね返すように艶(つや)やかに輝く。館内にも新春気分がたちこめ、稲穂の髪飾りをつけた芸者衆の艶(あで)やかな姿もある。華やかな内に荘厳さのこもる初場所風景だった。

一月十二日
たんねんな賀状の責(せめ)をいつ果たす
           『薔薇粧ふ』 賀状=正月

 暮れに写真屋に行くと、幼子二人を連れた若い母親が熱心に子供の写真選びをしていた。
 「子供とか家族の写真付きの年賀状はどうも白けるわ」と言っていた友人がいて、そんなものかなという気もしたのだが、片手で赤ん坊を揺すりながら夢中になっている母親の横顔は、ちょっとほのぼのとした。
 今はファックスだ、Eメールだ、ケイタイだと消息を伝える手段は無数にある。でも一枚のはがきに託す一年の人生の重みは年賀状ならではのことである。


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草木塔~種田山頭火 №11 [ことだま五七五]

鉢の木 11

                  俳人  種田山頭火

大浦天主堂

   はや芽吹く樹で啼いてゐる

   笠へぽつとり椿だつた

   しづかな道となりどくだみの芽

         蕨がもう売られてゐる

         朝からの騒音へ長い橋かかる

         ここにおちつき草萌ゆる

         いただいて足りて一人の箸をおく

         しぐるる土をふみしめてゆく

   秋風の石を拾ふ

   今日の道のたんぽぽ咲いた


『草木塔』 青空文庫


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読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №34 [ことだま五七五]

            読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆1月31日と2月7日放送分

         川柳家・コピーライター  水野タケシ

川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、2018年1月31日放送分の内容です
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授業のために放送は早退したスミカさん
                  
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)がキャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
放送の音源は…https://youtu.be/DDzyq2i_OnE 

【質問コーナー】
タケシ師匠の「川柳に関する著作(2冊目)」はいつ頃全国の書店に並ぶのでしょうか。
教えて、タケシ師匠!(離らっくすさん)
【回答】

【今週の一句】
今週は句の338投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・虚飾のテレビ本音のラジオ(名人・グランパ)
・平昌へ土足であがるきたのか(名人・春爺)
・すっぽりとかまくらン中福寿草(かたつむり)
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ラジ川名物、かたつむりさんのファクス
・痛いけどいっぱいころぷ恋はいい(平谷妙子)
・肉野菜肉肉野菜鍋料理(外科系)
・観覧車キスする前に降ろされる(やんちゃん)
・雪ダルマ手足動けば走りたい(ラジゴ)
・相撲みるあの席の人皆勤賞(名人・アキちゃん)
・北からの将軍様に居座られ(あまでうす)
・てにをはを迷いクリック明日にする(でんでん虫)
・氷盤に立つと大きく見える選手(ひと)(龍龍龍)
・あの笑顔また会いたくて里の道(はる)
・外遊と不倫は秘書にやらせない(名人・秦野てっちゃん)
・相撲道ジョウジア国に教えられ(六文銭)
・政治家が政治をしてた野中さん(東海島田宿)
・マジヤバイフランス語ならトレビアン(不美子)
・肉眼で見えぬシワまで撮るカメラ(名人・荻笑)
・この寒さ遭ってサクラが目を覚ます(名人・雷作)
・おおとりは親方達の大相撲(アンリ)
・落ちないでヘリオスプレイ受験生(小把瑠都)
☆タケシのヒント!
「ヘリ、オスプレイ……と来て、受験生!この意外性にやられました。意外性だけでなく、小把瑠都さんのやさしい視点が良いですね。ご自分の長所を意識して句作りに活かすようにしてみてください。」

・薬よりラジオとマンガ枕元(キジバト交通)
・恵方巻上のフロアはバレンタイン(名人・入り江わに)
・親方の不名誉隠す栃ノ心(フーマー)
・今日もまた母笑わせに施設行く(名人・ユリコ)
・梅一輪咲いたあなたの香りする(名人・どんふらこ)
・青い目のイケメン力士に貰い泣き(のりりん)
・その話今月3回聞いている(司会者=あさひろ)
・分からない仮想通貨で買えるのが(鵜野森マコピイ)
☆あさひろさんのボツのツボ
「ラジオ万能川柳、これまでおよそ120名のリスナーに投句頂いています。今週現在で秀逸3回獲得の『名人』は13名、1~2回獲得者は30名。名人への道も険しいですね。没の壺は(あさひろのやっかみも入って)『名人にならなくたっていいんだもん』鵜野森マコピイさん。皆さん!めげずに頑張りましょうね~。」

刻む音息子がサラダ作る朝(模名理座)
・あっ桜何かいいことありそうな(名人・けんけん)
・ままごとの仮想通貨はイチョウの葉(爽抜天)
・読むだけの総理はどうぞ平昌へ(名人・光ターン)
・別れてもなぜかまた会う腐れ縁(名人・酔とぉよ)
・相撲道微塵もみえない理事選挙(横手敏夫)
・冬将軍よ、やる気出し過ぎ(あやや)
・句を詠めば愚痴も涙も消えて行く(ただのおやじ)

今週の一句・落ちないでヘリオスプレイ受験生(小把瑠都)
2席・ままごとの仮想通貨はイチョウの葉(爽抜天)
3席・おおとりは親方達の大相撲(アンリ)

【お知らせ】
昨年4月から毎週第2土曜日16時から、竹橋にある毎日新聞の毎日文化センターで「笑って上達!仲畑流万能川柳句会」という句会をおこなっています。
おかげさまで、どんどん新しいメンバーが増えております。
2月は10日(土)16時から「宮本杯句会」を行います。
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「万能川柳を趣味にしたい」「一度載ってみたい」「スランプを克服したい」……
そんなアナタ、安心して句会の輪の中にとびこんできてください。初めての方でもなじめる、アットホームな雰囲気の中、「アハハ」「ウフフ」と笑い合ううちに、しぜんと作句力が鍛えられます。
句会こそが、川柳上達の早道です!
「笑って上達!仲畑流万能川柳句会」のお問い合わせは、
      毎日文化センター(03・3213・4768まで、どうぞ!

【放送後記】
まだまだ雪が残る相模原、道を選んでクロスバイクで放送局に入りました。
木曜、金曜と雪が降るとか。
来週はまた電車かな。ああ、早く春になってほしい(苦笑)
                                タケシ拝
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2018年2月7日放送分の内容です。
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 いつもとちょっと違う並び位置
放送の音源はhttps://youtu.be/F-mH8O5mFTA 

【質問コーナー】
30年、俳句ばかりやって来ました。そのせいか川柳のつもりが「季語のない俳句」になってしまいます。本当はウフッと笑えるような句を詠みたいのですが、ユーモアセンスに欠けるのかも。
句をつくるのに苦しむのはナンセンスと言われますが、タケシ師匠は、俳句から川柳へ、何の違和感もありませんでしたか?(けんけんさん)

【今週の一句】
今週は171句の投句がありました!!たくさんのご投句ありがとうございます!!
(みなさんの川柳) ◎が秀逸、敬称略)
・硬貨見てオリンピックを思い出し(ポテコ)
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・張り手より意地を張り合う相撲界(名人・グランパ)
・キョンキョンの不倫力(リキ)入るあさひろさん(かたつむり)
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・日向ぼこ二つ並んだマグカップ(やんちゃん)
・満月に血が通ってる冬の空(外科系)
・最強の寒波に猫と籠る日々(はる)
・国産の大豆よ全部拾うのよ(名人・荻笑)
・夜の星周りが暗く光ってる(平谷妙子)
・出題者解けない程の難しさ(名人・秦野てっちゃん)
・豊国の豆は惜しいが鬼は外(名人・入り江わに)
・恵方巻食べてるときに宅配便(名人・酔とぉよ)
・この寒さ桜咲く頃皆忘れ(六文銭)
・もう恋はしない浮気はするけれど(名人・りっちーZ)
・断食(ラマダン)でメシ抜けるなら身も正せ(小把瑠都)
・熱中症注意されてた夏恋し(名人・雷作)
・やっと来たバスと一緒に来た尿意(不美子)
・鬼の面取れって?これは素顔です(名人・けんけん)
・今年こそ思案してたらもう2月(鵜野森マコピイ)
・もりかけにスパコン線香ケムに巻き(司会者=あさひろ)
・外遊は行くが国会来ぬ夫人(名人・光ターン)
・君の香に刺されて狂う春の宵(名人・どんぶらこ)
・福は内鬼も内だと独り者(キャサリン)
・勝負服ぬいで静かな小池知事(名人・アキちゃん)
・五日ほど寝込む脳から川柳消え(東海道島田宿)
・二票でも改革進む貴に笑み(つや姫)
・関口さん自分で提供ビッグ記事(爽抜天)
・飲まんのと飲めないとでは大違い(のりりん)
・初めてのフリで聞くからまた言われ(名人・ユリコ)
☆あさひろさんのボツのツボ
「ラジオ万能川柳。今週は171の投句。有難うございます。先週、あさひろと愚妻の会話『その話もう3回聞いた』とネタにしたところ、ユリコ嬢から強烈なカウンターパンチが。『覚えない子ね初耳のフリですよ』と。文句なくボクのツボ。目から鱗と言うか晴天の霹靂と言うか、修行が足りないあさひろでした。」
・落ちてくるミサイルだけと限らない(アンリ)
☆タケシのヒント!
「最近絶好調のアンリさん。今週は事故が多発しているヘリコプターを詠んでくれました。事故を批判するだけでなく、北のミサイルを巧みに利用しているように思える政権も皮肉っています。」
・宅配じゃないがとにかく佐川呼べ(フーマー)
・婚活の話弾ます想い人(クッピー)
・株下落受験生には聞かせない(名人・春爺)
・外に出てヘリの行方を気に掛ける(初投稿・?み助)
・残雪の足元注意する孫に(模名理座)
・会いたいと思えば皆夢の中(ただの仁)
・その内にきっとマスクのファッションショー(あやや)
今週の一句・落ちてくるミサイルだけと限らない(アンリ)
2席・外遊は行くが国会来ぬ夫人(名人・光ターン)
3席・国産の大豆よ全部拾うのよ(名人・荻笑)

【お知らせ】
 不肖・水野タケシ、昨年12月から、東京新聞読者と中日新聞読者に配達されるフリーペーパー2紙で、川柳コーナーの選者をつとめることになりました。
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地域限定の川柳コーナーですので、全国からご投稿いただけないのが残念なのですが、
その地域にお住まいのお知り合いにご推薦いただけると嬉しいです。
何卒よろしくお願いいたします!!
1つ目は、東京新聞用フリーペーパー「暮らすめいと」の『ときめき川柳・新鮮組』
こちらは、関東と静岡の方限定です。
お題はなし。9日まで、3月に配布の4月号の川柳を受付中です。
秀作には図書カードを進呈します。
2つ目は、中日新聞用フリーペーパー「ローズ」の『人生バラ色!ローズ川柳』。
こちらは、名古屋の方限定です。
お題「色」カラーの色です。こちらも2月9日締め切りです。
秀作には図書カードを進呈します。
メールでも投稿できますので、どうぞお気軽にご参加ください!!

【放送後記】
アンリさんが今日で秀逸3回目、見事、名人に昇進です!!
アンリさんおめでとうございます!!パチパチパチパチ!!
アンリさんは初代名人・けんけんさんに続いて相模原市から二人目の名人です。
大名人めざして、ますますご健吟くださいね!
                                タケシ拝
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」
 


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日めくり汀女俳句Ⅱ №3 [ことだま五七五]

一月七日~一月九日

       俳句  中村汀女・文  中村一枝

一月七日
賀客送りて火鉢片寄す夕明
    「汀女初期作品」 賀客=正月 火鉢=冬
 人望のある村長だったという汀女の家は正月の客も多かったに違いない。手伝いの手の多い家でも一人娘の汀女はしっかり者の母親から家事を言いつけられていたようだ。
 やはり客の多かった私の実家の正月風景とも重なってくる。昼過ぎからきた客もすっかり酔いがまわってちっともお尻をあげない。宴会はきりがなく、父は上機嫌で、「おい酒だ、酒だ」と言うのである。ようやく客が引き揚げた座敷でほっとした気分。これは汀女のごく若い頃の句らしい。
 
一月八日
書初(かきぞめ)の助の筆に誘はるる
            『薔薇粧ふ』 書初=正月
 どうも習字が苦手である。まして宿題として決まって出る書き初めは、苦手中の苦手だった。
 書道歴二十年という友人がいる。時々書道展を開くので案内をくれる。「書道展ってこけおどしや、体裁ものが多い」と言うと苦笑いしていた。
 一芸に秀でた人の書は、上手下手を軽く越えて、自然体で力みがない。書は人なりという言葉をふっと思い出した。
 汀女の書は、いわゆる達筆ではない。体に似合わずかわいらしい。そして細やかな心遣いを感じる字である。
 
一月九日
橋裏の波の暗さよ寒鵜(かんがらす)
             『汀女句集』 寒鵠=冬
 小説の冒頭にでも使いたいような情景。事情ありげな男と女がひそやかに肩を寄せ会い灰色の水を眺めて立っている。
 昔の烏(からす)にはそんなそこはかとないやるせない雰囲気もあった。
 最近の烏の元気のいいこと。傍若無人のこと。烏の長老でもいたら、「今どきの若いもんは、食いものの食い方も、人さまへの礼儀も知らん。今は、簡単に食いものが手に入るようになってな、以前のように必死で餌を探すという事がなくなったからのう。何事によらず、一生懸命やらなくても済んでいくからじゃ」

『日めくり汀女俳句』 邑書林

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猿若句会秀句選 №81 [ことだま五七五]

猿若句会特選句集  81 (2018年1月13日)

               猿若句会会亭  中村 信

初耳のことも弔辞で冬薔薇   中村克久
逆しまの富士山頂を鳰くぐる   丸本 武
節酒せよ馬耳東風の三ケ日   柴田弘道
つれづれにひとり歌留多のひとりごと   千田加代子
小豆粥揃いの椀に揃い箸   佐竹茂市郎

◆猿若句会一月例会(初句会)の特選句集です。例によって一句だけの短評から始めます。
[短評]  [節酒せよ馬耳東風の三ケ日 弘道] 普通だと巻頭の句から始めるのですが、三句めから始めます。先にその事由を書いておきますが、多分この猿若句会では初めての評点がでました。出席者九人中八点句(特選票①佳作票⑦)の満票句がでたのです。つまり本人以外の全員の点が入ったのです。一応欠席投句者の句の場合もあるので全員の披講が終わらないと作者は判明しないなずですが、句柄や雰囲気などから作者が途中から判明、本人も白状ということで進みました。実際のところは、句意(略)から見てもやはり佳作止まりでしょう。では何故ここまで高点句になったかです。ひとつには左党の人に限らず「わかる、分かる」と云う共感でしょう。そして当日の席題「耳」を意表をついた措辞で纏めたことしょう。ただ、特選票が一票停まりだったのは、句全体の句柄からみると、俳句より川柳に近かかったのではないでしょうか。何処がと云われるとこれも困るのですが、狙いが俳諧味(おかしみ)とは違い、川柳的面白味に傾いていると思われたからでしょう。ここで俳句と川柳を比較して、その価値を云々する気は毛頭ありませんので別の機会に譲ります。ただ、やはり俳句と川柳は成立も歴史も自ずから違い、違った文芸であることは確かです。
 巻頭の二句にも少しだけ触れておきます。[初耳のことも弔辞で冬薔薇 克久] [逆しまの富士山頂を鳰くぐる 武] 共に特選二点句でした。[初耳の……] に席題の耳が使われてますが、遅刻出席のためあらかじめ投句しておいたもので偶然です。[逆しまの……] 富士五湖でしょうか箱根芦ノ湖でしょうか、新年句会に相応しい富士山を湖面に写しました。
◆なお恒例の猿若句会‘17年度下半期特選作品は、一席[冬晴れの一点を突く欅かな 和也]  二席[声明に和して日暮の法師蝉 弘道]  三席[見えそうで見えぬ余生や小望月 武] に決まりました。
◆句会での特選以外の秀作・佳作については中村信のホームページ《あ》[ http://saruwakakukai.web.fc2.com]をご覧ください。(ただし、該当欄が一時的に更新不能のため、同「掲示板」投稿欄にて代替しています)


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草木塔~種田山頭火 №10 [ことだま五七五]

鉢の子 10

                   俳人  種田山頭火

熊本にて

 安か安か寒か寒か雪雪

昭和六年、熊本に落ちつくべく努めたけれど、どうしても落ちつけなかつた。またもや旅から旅へ旅しつづけるばかりである。

自嘲

  うしろすがたのしぐれてゆくか

  鉄鉢の中へも霰

  いつまで旅することの爪をきる

呼子港

  朝凪の島を二つおく

大浦天主堂

  冬雨の石階をのぼるサンタマリヤ

  ほろりとぬけた歯ではある

  寒い雲がいそぐ

  ふるさとは遠くして木の芽

  よい湯からよい月へ出た


『草木塔』 青空文庫

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