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いつか空が晴れる №38 [雑木林の四季]

   いつか空が晴れる
       -O Sole Mio-

                                                                  澁澤京子

 アモーレ・カンターレ・マンジャーレ
愛して、歌って、食べて、

  美味しいものが好きで、食いしん坊で、お洒落で、と感覚の発達している人というのはどうしてもそこに落ち着くのかもしれない。私の知り合いや友人で、食べることが好きな人はとても人間が好きな人が多いような気がする。

 去年、イタリアから帰国した友人、K子ちゃんの手料理をごちそうになった。イタリアに行ったのはまだ学生の時からだから、ほぼ40年イタリアにいた。日伊交流の仕事をしていたけど、母親の看病のために仕事をたたんで帰国。今年、最期を看取った。お料理の上手な彼女がテキパキ作って出してくれたのはマグロのカルパッチョ、フランス風アスパラと卵の料理(これが絶品だった)、ローストビーフとサラダ・・どれもおいしいものばかり。

お母さんの最期の様子を話しながら、ぽろぽろっと大粒の涙をこぼしているK子ちゃんを見ると、高校の頃とまったく変わってないなと思う。女一人でイタリア人スタッフを何人か使って何十年もイタリアで仕事。さぞかし大変だったろう・・

ローマで、夏だった。K子ちゃんが案内してくれたローマの魚河岸のようなところで食べたスパゲッティと、食前のアマレットというクルミのお酒はあまりにおいしくて、二人で笑い転げながら街を歩いていた、あんまり笑って涙が出てきた。
美味しいものを食べると嬉しくなって笑が止まらないという、初めての経験だった。まだ二人とも若くって、空は突き抜けるように青かった。
走り出した列車の乗降口にいた私(当時、バックパッカー)に、ミネラルウォーターを渡そうと列車を追いかけて走ってきたK子ちゃん、まるで映画のワンシーンのようだったけど、あのときも彼女は泣いていた。

「それは、いろんな人がいるわよ、でも私は運がよかったのかもしれないけど人から騙されたことは無いのよ。」

昔から泣いたり笑ったり、喜怒哀楽が激しくて、あまりに天真爛漫な性格のために彼女はいろんな人に助けられてきたのだろう。
「あなたはほうっておけないのよ、それでいろんな人から助けてもらえるのよ、何というか天然というのか・・」

「あなたから天然って言われるなんて・・・ワーッハハハハハ」
笑うときもダイナミックな人なのだ。

どんな人と結婚したい?なんていう他愛のない話を修学旅行の列車の中で彼女としていたのはついこの間だったような気がする。時間はあっという間にたってしまう。
人生なんて夢みたいなものだから、どうせだったら楽しい夢見たいよね、久しぶりにK子ちゃんと会った私はそう考えるのであった。




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