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徒然なるままに №36 [雑木林の四季]

 “国会”を糺(ただ)す

                  エッセイスト 横山貞利

   日本国憲法 第四章 国会
  第四一条 {国会の地位・立法権}
       国会は、国権の最高機関であって、国の唯一立法機関である。

 本年の通常国会を通して、この国の国会議員は、上記の「日本国憲法 第四一条」をどれほど理解しているのか全く判らなくなった。衆院議員・内閣総理大臣 安倍晋三氏をはじめそれぞれの国務大臣は憲法で規定されているように議員内閣制であるから衆参の国会議員である。国会という国権の最高機関にあっては行政府の首長(大臣)であっても国会での答弁は曖昧糢糊な答弁は許されない。少なくも理解されるように努める義務がある筈である。内閣の長である内閣総理大臣 安倍晋三氏の答弁を聴いていると弁舌明朗であるが意味不明である。本意を巧みにずらして修飾しているに過ぎない。こうした巧みな答弁の仕方は副総理・財務大臣 麻生太郎氏もお得意である。モリトモ関係文書の改ざん(竄)について「誰がいつどのように改ざんを指示したか不明だけれど・・・」などと堂々と答弁して憚れない。担当大臣はその省の預かる最高責任者であることなど意中にないのだ。

 今国会の重要法案と称される「働き方改革法案」では「裁量労働制」とか「高度プロフェショナル制」などと、いったいどういう働き方なのか全く意味不明な「働き方」を提案している。「裁量労働制」についてはその働き方の根拠となるデータがメチャクチャであった。1日の残業時間が24時間を上回っているデータもあり、流石にこれは不適切であった。そんな風で「裁量労働制」は撤回されたが「高度プロフェショナル制」という働き方は法案に残されている。「高度プロフェショナル制」というのは、年収1075万円以上で一定の業種で働いている人たちで労働基準法に定められている労働時間や休日などの規制対象から外される制度なのだそうである。当然、残業代は支払われない。一体どんな業種なのか理解できないが、過労死を招く結果になりはしないかと思う。
 それにしても、どうして「働き方」を政府が決めなければならないのか、わたしには理解できない。どんな「働き方」をするのかは労働基準法があるのだから、労使交渉で決めればいいだろう。それぞれの職場では、職種によって一番いい働き方を見出して実践している筈である。
 どうも、安倍内閣では経団連などに「賃上げ3%の官制春闘」を押し付けた見返りにこの「働き方改革法案」になったのではないだろうか。それにしては「裁量労働制」を取りやめたのでは、経営者には不満ではなかろうか。
 さて、国権の最高機関である国会の審議、討論は国民の日常生活から将来のことまで私たちが進むべき方向に沿ったことと直結していることである。
 財務省の理財局長は、国会答弁で言を左右して決裁された文書の改ざん(竄)をしたことを認めようとはしなかったし、廃棄したなどと述べていた。

 日本国憲法 第六二条{議院の国政調査権}
 両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。

 この規定により元理財局長は、証人喚問されたが「訴追の恐れがある」として五〇回を超える証言拒否を行った。現在、大阪地検から起訴されないことが公にされたのだから、もう一度証人喚問してみたらどうか。多分、与党は既に退職して民間人になったとして証人喚問には応じないだろう。しかしながら、この「モリトモの問題」は「カケ問題」とともに安倍首相にとってはネグレクトしたい問題であるのだから、一層国会で真相を究明すべきである。
 この他にも「IR(統合型リゾート)整備推進法案」所謂「カジノ法案」についても、「カジノ依存症」や「治安対策」など議論すべき重大な要件を煮詰める努力がなされなければならない。週3回、入場料6、000円などとどうでもいいようなことを決めたとしても、本来人間が持っている「依存症」という厄介な問題を煮詰めることなしに一部の人たちの営利のために国民を犠牲にするのは真っ当な政治ではない。法案の重大な問題点をそのままにして、ただ成立のためだけに会期延長をするなど余りに政府・与党のご都合主義である。将に安倍内閣得意のやり方が見え隠れしている。
 これ以上、国会を軽視して真っ当な説明をせずに一部の利益のために理不尽な国会運営で、わたしたちの生き方を支配する政権手法を許してはならない。国権の最高機関である“国会”を再構築しないとこの国は戦前同様にとんでもないところに行ってしまうだろう。
 第2次安倍政権以来、安倍政権は「特定秘密法」、「国家安全保障会議(日本版NSC)、「安保関連法」、「共謀罪法」などを都合がいい勝手な手続で強行採決して成立させてきたのである。

 眞の意味で、「国権の最高機関である“国会”」を取り戻さないと重大な過失を招くことを再認識しなくてはならない、と思う。


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