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猿若句会秀句選 №89 [ことだま五七五]

猿若句会特選句集  89 (2018年9月15日)

                     猿若句会会亭  中村 信

貸借を合わせ終わりて夜食食ふ   佐竹茂市郎
天界の窓開け下界覗く月   柴田弘道
造園の極み秋雨の龍安寺   花柳小春
稲光ひとり芝居の濃き化粧   宮島久代
かなかなの息継ぎ永くなりにけり   丸本 武
この先もひとりと決めて月仰ぐ   児玉竹子

◆猿若句会九月例会の特選句集です。例によって一句だけの短評から始めます。
[短評]  [貸借を合わせ終わりて夜食食う]。今月の高点句にはユニークな句が並びました。個人的にはユニークな句は大好きであり、大歓迎です。しかし、今回の句にはそれぞれ瑕疵があり、私には推奨できませんせした。まず一句目、句意は文字通りです。特に上五・中七はまるで「夜食」(三秋・生活=秋の夜長の勉学や夜業の後の食事)の季語解説をしているようです。夜長の勉学は受験勉強などで現在でも活きていますが、夜業(この語それ自体も?)後の夜食は絶滅季語になりかけいるようです。この句の作者を知っているので(そのことを句の判断基準にしてはいけないことは承知の上で)季語が本来持っている解釈から一歩も進んでおらず事実の説明にすぎなくしています。二句目の[天界の窓開けて下界覗く月]のほうが文字通りユニークです。「天界の窓を開けて下界の月をみたら面白いだろうな」との句意の発想そのものがユニークです。ただ、惜しいのは表現が生のままで広がりがないことです。前句同様事実を文字通り並べただけの表現になっています。せめてその月がどうだったのかの措辞が欲しかったのですが。主意そのものが想像ですからいくらでも拡げることが出来たのですからそれだけに。17音では無理だったですか?
◇[前回クイズ解答] 最後の部分「お茶を濁らせ不本意ながら斟酌して終わります。」の「斟酌の用法が全く逆です。
◆句会での特選以外の秀作・佳作については中村信のホームページ《あ》[ http://saruwakakukai.web.fc2.com]をご覧ください。(ただし、該当欄が一時的に更新不能のため、同「掲示板」投稿欄にて代替しています)

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